2013-08-07

多くの3DプリンターはABS樹脂などのプラスチックを材料とするが、Mcor Technologies社の「Mcor Iris 3D」プリンターはまず紙にインクで色を付け、それを潰して木材のような固い3Dオブジェクトを造形する。

同社のサイトには、家、靴、オレンジ、頭がい骨、ジオラマ地図、iPhoneなど、遠くから見ると本物と見分けがつかないような造形物が紹介されている。Mcor Iris 3Dプリンターは、1万色以上の色を再現でき、解像度は1インチ平方あたり5760x1440x508ドット。材料の紙には標準的なA4の80gsm用紙を使用可能(gsmは紙の厚さを示す単位で、メートル坪量・米坪)。

価格は$59,950で、オーストラリアでは8月中旬から販売が開始される。

従来機のMatrix 300+でも材料に色用紙を用意することでカラーオブジェクトの造形は可能だったが、Mcor Iris 3Dでは白い用紙を準備すればインクで色を付けて造形できるようになった。

従来機は、患者の骨のモデルを造形して金属インプラント手術のガイドに利用するなど、医療分野で利用されている。

2013.8.8 追記

オランダのアルミーラにあるStaples(オフィス用品チェーン)3Dプリント体感センターにMcor Technologies社のプリンターが設置されている。

参照: http://www.theaustralian.com.au/australian-it/personal-tech/mcor-iris-3d-printer-creates-colour-models-by-crushing-office-paper/story-e6frgazf-1226692437199