3Dプリンティングは製造業に革命をもたらすかもしれないが、著作権の心配を抱えている。その解決方法として米国カリフォルニア州のスタートアップ企業「Authentise」が開発準備を進めているのが、3Dプリンティングのストリーミングサービスだ。つまり、現実のモノ版のNetflixと言える。
Authentiseはわずか5人しか従業員がいない会社で、GoogleとX Prizeファウンデーションのバックアップを受けている。Authentiseのソリューションは、3Dプリンターをネットにつなぎ、オブジェクトの印刷方法を渡すというもの。ユーザーが完全なファイルを取得することはないので、禁止された複製を防ぐことができる。これはストリーミング動画の仕組みと似ていて、動画の場合はデータがビットで送られ、バッファーされ、描画されて、廃棄される、といった具合だ。
Authentiseはこの仕組みを「SendShapes」と名付け、来月にはアルファテストを開始する予定。現在の3Dプリンターやソフトウェアは3Dストリーミングに対応していないため、利用するにはちょっとしたプログラムをインストールする必要がある。この仕組みが開発されることで、現実のオブジェクト版のiTunesといったような、3Dオブジェクトのワンタイム有料プリンティングサービスも実現可能になってきた。