Peachyという名のプリンターが、Kickstarterに登場し、48時間で約1400万円($140,000)を集めた。人気の理由は、Peachyのソフトウェアもハードウェアもオープンソースであるということと、世界最安をうたう約1万円($116)という価格だ。
Peachyは、光造形と塩水の水滴による造形の組み合わせで積層を行う。最も特徴的なのはデータ形式で、Blenderというソフトウェアで作成された3Dモデルを、Peachyプラグインが音声波形に変換する。そしてその音声波形が、ヘッドホンポートから通常のオーディオケーブルを通じてPeachyプリンターに送信される、といった仕組みだ。音声波形は2つの電磁鏡を動かし、反射されるレーザー光線の方向を調整することにより、オブジェクトを造形していく。さらに、マイクロホンで水滴が落ちる音を確認し、何滴まで落とすかといったことを調整する。
また、この安価な機器は一般的なデジタルカメラ(ウェブカメラなどを含む)を使って、リアルタイム3Dスキャンを行うことも可能。スキャン機能を起動した後、Peachyプリンターの前でオブジェクトを回転させると、Peachyから照射されたレーザーがオブジェクトをスキャンし、3Dモデルファイルを作成する。
Peachyプリンターを開発したのはカナダの28歳の男性、Rylan Grayston氏で、正式版の完成は2014年7月になる予定。